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純ジャパ30歳を超えてからの”HR&Entrepreneur”アメリカ留学日記です。28歳で渡米を決意、29歳失敗。30歳失敗。31歳で渡米。人事コンサルティング会社で約10年働きました。2018年8月からアメリカ カルフォルニア州にある、UC Berkeley Haas Business School主催の「Berkeley Haas Global Access Program」でEntrepreneurship(起業家精神)を中心に勉強中。自分が学んだこと・感じたことを自由に書いています。

Chap4: 面接(Interview)

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Duo Library @ UC Berkeley

 

さて、今回は面接に対して学んだことを振り返っていこうと思います。目新しいものはないかもしれませんが、”心構え”としてきちんと押さえておくことが大事だなと思っています。

 

 1. 面接に対する考え方

 2. 質問の種類

 3. バイアスとエラー

 4. どうすれば正しい面接ができるか

 

  

1. 面接に対する考え方
 
  • 面接は特別なテストではなく、あくまでもひとつの手段・方法である
  • 但し、ランダムに話せる「会話」ではない
  • 面接は「評価」が目的であるため、公平性と妥当性を担保する必要がある。
  • 公平性と妥当性を担保するためには、構造化されている事が重要。
  • トレーニングを受けていない面接官は、さまざまな知覚的、判断的な誤りを招く
 
従って、最も信頼性と妥当性が高い面接を実施するためには、
 
  1. 「質問を標準化」し、
  2. 「回答に対するスコア基準」をもち、
  3. 「面接官をトレーニング」している必要がある
 
 
2. 質問の種類
 
  1. 仮説に対する状況判断に関する質問(あなたが弊社のチームリーダーになったとしたら、最初の3日間で何をしますか?)
  2. 過去の行動事実に関する質問(あなたが顧客から大きなクレームを受けた時を思い出してください。どんなクレームで、あなたは何をしましたか?)
  3. 過去の状況判断に関する質問(あなたは大学で何の授業が一番好きでしたか?※仮に、広報が募集ポジションだった場合、ジャーナリズムやパブリックスピーチなどに関する授業が好きであるか否かを聞き出す事が目的となる
  4. ストレス耐性に関する質問(なぜ前職を辞めたのですか?プレッシャーがかかった経験はありますか?)
 
3.バイアスとエラー
 
 
(1)知覚的な誤り(解釈の違い)の原因
  • 理想の候補者に対する強いステレオタイプ
  • 前後の応募者に評価が影響される
  • 類似性バイアス(共通項)
  • 身体的魅力(かわいい、かっこいい含め)
  • 否定的な情報(マナーが悪い、借金があるなど)
  • 不明確な判断基準(ばらばらな基準での評価)
  • ハロー効果(一点に集中して全体評価する)
  • 中心傾向(白黒させたくない)
  • 寛大化 or 厳格化(全体的に同じ結果)
  • 人種/性別的な偏見
(2)判断ミス(の原因)
  • スナップ判定(さっさっさと評価をつける)
  • 仮説的な判断(きっと・・・だろうでなんとなく決める)
  • 情報量(余計な情報多すぎ、少なすぎ)
 
 
4.どうすれば正しい面接ができるか
 
  • ”面接だからこそ”測定できるKSAを測定するために面接を使用する(モチベーションではなく、性格でもない、KSAを測る。過去の行動事実やそこから何を学んだか、どう活かしているか、リーダーシップの発揮度など)
  • すべての候補者に質問するための標準化された質問リストを作成する
  • 仕事関連の質問(状況、行動、サンプル、過去の行動)を質問する
  • 得点基準となるキーワードを作っておく
  • 面接後に評価表へ記入する
  • 面接官に正しい採点のつけ方を教える
  • 面接官に面接エラーを回避する方法を教える
 
 
技術的なところは、日本と特に変わりません。が、「動機や性格を評価の基準にしない、標準的な質問と模範回答(キーワード)を作っておく」という点は特に強調されてます。これは基礎として押さえておきたいですね。また、選考の精度を高める点においては、「面接なんてあくまでも一つの手法だからね」という点が大事なポイントですね。なんとなく私たちは面接が”当たり前”になっています。改めて、
 
面接はどんな目的で、
何を見抜こうとしているのか?
と考えるタイミングがあって良いかもしれません。
 
 
じゃあ別の選考方法とは何があるか?ボーリングやキャンプなどの目新しい選考もありますが、どう考えるべきか。大事なポイントは「活躍する社員がとっている行動と同じ行動ができるか」を見る事であり、ボーリングなどでも目配り気配りをしながら人と接しているか、自ら積極的に盛り上げているか、などがあれば、妥当な選考とは言えます。但し、本当にそうなんでしょうか?と考えると、やはりPRの領域を超えられない選考方法で、仮にアメリカでこの方法が試された場合、
 
 
「Job-unrelated
(仕事と関係ない選考)」
 
 
ということになります。差別や不適切な選考に対して、強い法が働くからです。
 
従って、企業側としては告訴されるリスクを負うきっかけになります。
日本でも、その選考が何の目的で何を見抜くものなのか、信頼戦の担保された選考と言えるのかを考えると、あまり肯定的な立場には立てません。新卒採用だから許されるとかではないものだと思いますので、ミスマッチを防ぐためにも適切な選考を企画実施していくべきだと感じます。
 
 
Masa
 
 
 
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