Innovation Technology ①
この授業は、本当に充実した授業です。一番と言ってもいいくらい。
毎回毎回テーマを変えて、全く知らない事を学んでいます。
何と言っても教授がすごい。どうやら全米で10番に入る投資家?資産家だとか。
そして、学生を巻き込んでいくのが本当にうまい。意見を聞きながら、ジョークを交えながら、全員が参加できるような空気作りをしていきます。
少しお休みしてしまったのできちんと振り返っていこうと思います。
- 1. イノベーションとは何か
- 2. 価値の種類
- 3. ゲストスピーカー from Hitachi.Ltd
- 4. IoT & Ubiquitous Computing
- 5. Silicon Valley does not imply "Technology Innovation" but "Business Model Innovation".
1. イノベーションとは何か
イノベーションというと、とにかく「技術革新」というテクノロジーやメカニック系のワードが思いつきますが、「イノベーションにおいても大きく3つの分類があるんだよ」ということを教えてくれます。
- Business Model Innovation
- Process Innovation
- Product Innovation
Business Model は、UberやAirbnbのように既存のビジネスの仕組みを根本から変えてしまうようなもので、プロセスイノベーションは一般的に効率化を促進するもの、プロダクトイノベーションは商品の改良を指すもの。
模倣性の難易度がそれぞれ異なるため、ビジネスの賞味期限がタイプによって異なってくると言う違いがあります。
- Business Model Innovation → Industry
- Process Innovation → Culture
- Product Innovation → Product
2. 価値の種類
さらに、商品やサービスの価値というものも大きく3種類あると言われており、
- Nice to have (あったら嬉しい)
- Must-Have (なくてはいけない)
- Shadow Cost(必要不可欠)
この3階層があります。そしてこの価値というものは次第に変わっていくものとも言われており、例えば現代の必要不可欠品である”スマートフォン”、"Google"は私たちの生活や暮らしに必要不可欠な価値を持っています。
そして、例えばスマートフォンという領域においてもAppleやSamsungがどの領域に位置付けられるのかを考えていくのです。結果的に3(イノベーションタイプ)×3(バリュータイプ)の整理をしながら、自分たちがどんなイノベーションを起こせば成功できるのかを考えていきます。
3. ゲストスピーカー from Hitachi.Ltd
そして先日の授業ではケーススタディということでHitachiのMu-Chipについて、責任者の井村さんを招き、授業内でプレゼン質疑応答をしました。
井村さんが展開していたMu-Chipは、その技術の革新性はさる事ながらどのようにマネタイズしていくか、競合の追随をかわしていくか、日本の伝統的な保守的カルチャーを壊していくかということを話していただきました。
- Go out and take notice of the customer's voice(外に出て顧客に会う)
- Take initiative for all decision(組織の中で主導権を持つ)
- The authority for Human Resources(人事権を持つ)
- Be crazy, don't follow the existing rules(イカれる)
たくさんの経験を話して頂きましたが、要約するとこんな感じでしょうか。付随して考えると、当時は2001年。アメリカであの9.11があった年で、各国がセキュリティに関する問題意識を強く持っていたということもあり、"Timing"というものもこのMu-Chipの成功要因にあったんだ、と語ってくれました。この"Timing"というものは、企業するときの成功要因の最重要ファクターとして別の授業でも話をしていました。
ただ、これも週の半分は海外でパートナー探しをしていたという井村さんの”顧客の声を直接聞く”スタンスがあってのことだと思います。
残念ながら日本のことが授業全般で出てくることは本当に希少で、井村さんが来てくれたことや世界で優秀とされる学生が一生懸命耳を傾けている様子を見て誇らしく感じたひと時でした。
4. IoT & Ubiquitous Computing
Internet of the thingsは昨今非常に有名なキーワードですね。多くのIoTが商業化されています。FitbitやApple WatchなどのWearebleなどが私たちにとっては身近ですが、BtoBの世界ではもっと前から実用化されています。簡単に言えば、インターネットを通じて場所や物をつなげるというコンセプト。以前はM2Mという機械から機械というつながりが当たり前だったのですが、データ処理スピードやシリコンの軽量化に伴いIoTが実現したという流れです。
一方、Ubiquitous Computingは、あまり聞きなれない言葉ですが、1988年XeroxのMark D. Weiserによって提唱された考え方で、IoTのコンセプトともなる物です。簡単に言えば、「どこでも、いつでも、インターネットを通じてデータがやりとりされ、即時に集計計算される」というもの。
この技術によって私たちは、
- 追跡
- 状況把握
- 意思決定(コミュニケーション)
が取れるようになったと言われています。
そして、今後の課題も明確で、
- セキュリティ
- ビックデータに対する意思決定の複雑化
- ビックデータを処理するアルゴリズム
と言われています。なんとなく、あぁだからビックデータビックデータ、IoTIoTなんて叫んでいるのかということを学ぶことのできた授業でした。
5. Silicon Valley does not imply "Technology Innovation" but "Business Model Innovation".
前回の授業でIssacsが言っていたことで最も印象に残っているのは、「シリコンバレーは技術革新の街じゃないよ。ビジネスイノベーションの街なんだよ」ということです。
従って、技術の研究開発に重きを当てるのではなく、ビジネスの革新強いては人々の生活を変えていく、そんなことに価値を置いている街ということでした。
Masa