Decision Making②
前回のブログでは、「合理的な意思決定」の定義や、「認知プロセス」の仕組みなどについて書きました。
今回は、「12個のCommon Biases(一般的偏見)」について触れてみようと思います。
1. 非合理的意思決定を招く12個のCommon Biasesとは
- Ease of recall(連想のやすさ)
- Retrievability individuals(情報収集のしやすさ)
- Insensitivity to base rates(事前確率に対する無意識)
- Insensitivity to sample size(分母の大きさに対する無意識)
- Misconceptions of chance(偶然に対する誤解)
- Regression to the mean(平均値への回帰)
- The conjunction fallacy(接続詞がもたらす誤解)
- The confirmation Heuristic(発見的学習)
- Anchoring(到達点や目標点)
- Conjunctive and disjunctive events(連続的また断絶的な出来事)
- Hindsight and the curse of knowledge(後知恵と呪いの知恵)
- Overconfidence(自信過剰)
2. 私たちの頭は非合理な判断をするようにできている
上記の12個を踏まえながら、実際の生活で起こりうる事を考えたときに、例えば「2008年、世界全体を見たときに以下のリスト上で死者を生んだ原因をランキング付けしてください」と言う質問があったとします。
- 戦争やデモ活動
- 栄養失調
- 気管、気管支、および肺のがん
- 肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患
- 肺炎を含む呼吸器感染症
どうでしょうか?「戦争」をまず第一に考えるのではないでしょうか。正解は、「肺炎を含む呼吸器感染症」が最多で350万人程度、戦争は約18.2万人、栄養失調は約42万人という結果になっています。これを「Ease of Recall(連想のしやすさ)」がもたらす偏見というのです。また、仮に飛行機事故があった場合、多くの人がその事故の影響を受けて飛行機をキャンセルするということもあります。これは、「飛行機は危ない」という連想をさせるからであり、実際には飛行機よりも車に乗る方が危険だとしても人は車を選ぶのです。
また、自分の身近なものを選択しやすいという「Retrievability individuals(情報収集のしやすさ)」は、統計的に間違っていたとしても高い効率性が意思決定を促しているというものです。人の採用をする際に、不特定多数の母集団にゼロからアプローチするよりも、自分の知っている友人や知人の方が採用しやすいということも一つの先入観になる可能性があると言うことを示してます。
さらに、私たち日本人にとっては身近な地震災害ですが、地震が起きた後に災害道具が売れるということがあります。確率論でいうと、大きな地震が起きたときでも起きていないときでも地震の発生率は同じですが、「きっとまた大きな地震が来るのではないか」というバイアスが発生し、災害道具を買い揃えるという行動が生まれるそうです。
さて、第2問目です。
- 45万円が20%の確率で当たる宝くじと、30万円が25%の確率で当たる宝くじのどちらを買いますか?
判断の基準は、45万円、30万円という絶対額に対する評価と確率の20%、25%の発生率に対する評価、さらに45*0.2=9万、30*0.25=7.5万円という期待値に対する評価の仕方がありますが、「最も合理的」という考え方は期待値に対する評価をもとにすることだそうです。でもそれも20万がどうしても欲しい、となればあえて非合理な選択するけどな、、、と思う反面もありました。
それいがいにもたくさんしつもんがあったの私個人が例題を受けながら回答をした結果は、教科書の想定しているバイアスと違った回答をしているときもあり、一方でまんまと偏見にやられているときまり、「知った上で合理的な意思決定を心掛けていくこと」はビジネスの世界では、大事だといことなんでしょう。そして、まだまだ奥が深いです。この領域!
Masa